眠気をコントロールする方法を考察してみた(圧力編)

睡眠

【ケース1】

学校で授業を受けているときに、背筋をピンと伸ばしていたら、それほど眠くならない。

しかし、背もたれに寄りかかり始めると、うとうととし始めてしまった。

 

【ケース2】

夏は眠りが浅い気がするが、その反面冬は眠りがとても深い気がする。だから、冬はなかなかパッと起きられない。

ついつい眠たくなってしまう経験

突然ですが、あなたは上のケースのような経験はありませんか?

上のようなシチュエーションでどうしても眠くなってしまった方は結構多いのではないでしょうか?

 

ある1つの仮説

実はこの2つのケースは、ある1つの仮説によって説明できるんです。

それは、『身体にかかる圧力が高まれば高まるほど、眠気が発生しやすくなるのではないか』という仮説です。

圧力と眠気との間に関係が……?

と意外に思われるかもしれませんが、自分はこの仮説は結構真理なのでは?と睨んでいます。この仮説がいかに真理らしいかについて、以下で考察していきます。

眠気に悩んだ経験がある方でかつ、そいつをどうにかしたい方は少しの間お付き合い下さい。

 

眠気の発生原因

眠気の発生原因には、食後の血糖値の上昇によるものや、退屈さを感じることによる脳波の鎮静化脳内におけるアデノシンの蓄積をはじめとして、様々なものがあります。

 

コーヒーによる眠気の除去

「眠たくなったときにコーヒーを飲んで一時的に眠気を抑制する!」

という方法が世間一般でよく用いられていますが、これは「脳内におけるアデノシンの蓄積」という眠気の発生原因に対するアプローチに当たります。

脳内でエネルギーを生成する際に生じる副産物が眠気の発生の1つの要因となっているのですが、この眠気に対してはカフェインが効くということです。

しかし、カフェインが作用するのはこの眠気の発生原因に対してにすぎず、他の無数にある眠気の発生原因を除去するわけではありません。

カフェインは万能の眠気対策ではないため、過信は禁物かもしれません。

コーヒーを飲んでも眠気が飛ばなかった経験があるのではないですか?

(カフェインについての考察は別の記事でまとめるかもしれませんので、詳しくは別の機会に!)

 

眠気の発生原因としての「圧力」

先ほど提示した眠気の発生原因と同様に、『身体にかかる圧力が高まること』も眠気の発生原因だと考えています。この点を中心として今回はまとめてみます。

【ケース1】の考察

【ケース1】

学校で授業を受けているときに、背筋をピンと伸ばしていたら、それほど眠くならなかった。

しかし、背もたれに寄りかかり始めると、うとうととし始めてしまった。

状況の変化

【ケース1】で、前後の状況を比較してみると、どこに変化が生じているのでしょうか?

おそらく、生じた変化は、「背もたれに寄りかかっていなかったか、背もたれに寄りかかっていたか」という点です。

この変化について、分析してみます。

 

背もたれに寄りかかることによる影響

背もたれに寄りかかると、どのような影響が生じるのでしょうか?

背もたれに寄りかからず、背筋をピンと伸ばしていたときには、お尻から膝裏のみが椅子と接着していることになります。

しかし、背もたれに寄りかかったときには、お尻から膝裏だけではなく、お尻から背中までが椅子に接着することになります。

圧力のかかる面積と眠気との因果関係

つまり、椅子と接着している面積、言い換えると、身体が圧力を感じる面積が増えることになります。

このことから、「身体が圧力を感じる面積が増えることによって、眠気を感じやすくなったのではないか」と考えられるわけです。

相乗効果を生み出すその他の要因

背もたれに寄りかかった原因が疲労によるものであったり、退屈さを感じたからであったりする場合には、

「疲労感や退屈さが眠気に繋がったのではないか?」

という点での因果関係も十分考えられますし、それも1つの真実だと思いますが、今回は省いて考えます。

ただ、1つ言えることは、それらと今回ご紹介している『圧力』の要素とは併立して存在していることが多いです。そのため、それらが相乗効果を生み出して、より強い眠気を発生させているのではないでしょうか。

 

「圧力」による影響を実感してみよう

実際に試していただけると、この仮説が真実っぽいことを実感していただけると思います。

勉強や読書に取り組むときに、背もたれに寄りかからない場合と、背もたれに寄りかかる場合とを比較してみていただければ、何となく体感できると思います。

また、これ以外にも、壁にもたれかかる場合や、床に寝転がる場合立っている場合も併せて比較してみると、より面白い実験となるはずです。

 

スタンディングデスク最強説

この仮説が正しいのであれば、立った状態で勉強や読書に取り組めるスタンディングデスクは非常に優秀だと思います。

何せ身体に圧力がかかる部分がほとんど足の裏だけなので、「圧力」だけに注目するのであれば、眠気は非常に発生しにくいはずです。

実際に自分が試してみたところ、まさにその通りで、勉強中に眠くなることはほとんどなかったので、「勉強中にどうしても眠くなってしまって集中できない……という悩みをお持ちの方はスタンディングデスクの導入を試す価値があるかもしれません。

 

【ケース2】の考察

2つ目のケースに移りましょう。

【ケース2】

夏は眠りが浅い気がするが、その反面冬は眠りがとても深い気がする。だから、冬はなかなかパッと起きられない。

夏と冬との間にあるちがい

夏の睡眠環境と、冬の睡眠環境との違いは一体どこにあるのでしょうか?

ざっと挙げてみると、①寝具の種類②気温③日の出の時間④日光の強さ、などですかね……

「寝具の種類」というちがいに着目

他の要因も分析すると面白そうですが、今回は①に挙げた「寝具の種類」というちがいに着目することになります。

*季節の性質上、②に挙げた「気温」にも自ずと着目してしまいます。

夏は気温が高いため、汗を吸収するタオル生地の寝具や、薄手の布団を羽織って寝ることが多いと思います。

その反面、冬は気温が低いため、ふわふわな毛布や、厚手の布団を羽織って寝ることが多いと思います。

やはり寝具のちがいも「圧力」に関係する

この間にある違いは、何となく予想されていたかもしれませんが、「寝具の生み出す圧力の強さ」です。

冬はふわふわで触り心地が良い素材だから、眠りやすいのではないか?という素材の違いも因果関係がありうるとは思いますが、ここでは圧力とは少し理論の筋道が異なるため省いておきます。

 

かかる圧力の強さと眠気との因果関係

冬はやはり寝具が厚手なので重たいです。その分、「身体に圧力がより強くかかる」ことになります。

冬は厚手の寝具を用いるため、「身体にかかる圧力が強いから、眠気を感じやすくなったのではないか」と考えられるわけです。

 

冬は圧力を感じる面積も増える!

また、冬に厚手の布団を使用する場合には、圧力を感じる面積は身体のほとんど全体を占めるため、ケース1で述べた仮説に従っても眠気は生じやすいことになります。

*もっとも、夏と冬との比較を前面に押し出すと、この要素はやや説得力が低いような気がします。

 

この仮説を応用すると……?

【応用①】夏の寝つきの悪さを改善

「夏は結構寝つきが悪いんだよな……

とお悩みのあなたに朗報です!

「身体にかかる圧力が強いから、眠気を感じやすくなったのではないか」という仮説を応用すると、比較的眠りにくい夏にも眠りやすい環境を作ることが出来ちゃいます!

今までよりも身体に圧力が強くかかる仕組みを作ってしまえば良いのです。

一例を提示するのであれば、「クーラーで室内の温度を下げた上で、いつもより厚めの布団を用いる」という方法がありますね。

冬の布団ほど厚手である必要はありませんが、布団を用いることで、タオル生地の寝具を用いた場合よりは身体にかかる圧力が強くなり、眠気が生じやすく、眠りにつきやすいと考えられます。

 

【応用②】冬の日中感じる眠気を改善

「冬は何をするにしても眠くなってしまう……

というお悩みをお持ちの方も、この仮説を応用すれば、その悩みを解決できるかもしれません!

冬は着る服が多いから、身体に常に強めの圧力がかかります。これが眠気を発生させる要因の1つとなっている可能性があります。

そのため、眠気の発生が気になるのであれば、着る服を少し減らしてみるのも良いでしょう。

無駄に着込んでいるよりは、少し減らして身体にかかる圧力を減らすことで、眠気の発生を抑えることができるはずです。

実際に冬に半袖のシャツで生活していたときは、眠たくなりがちな(面白くない)講義を聴いているときでも、あまり眠たくならなかったので、個人的には実際の体験の中で検証できています。

しかし、これには致命的な難点があります。やりすぎると風邪を引いてしまうので、無理のない範囲で試してみてください。(笑)

 

なぜ 『身体にかかる圧力が高まれば高まるほど、眠気が発生しやすくなる』のか?

ここまで繰り返し、『身体にかかる圧力が高まれば高まるほど、眠気が発生しやすくなる』という仮説をお伝えしてきました。

それでは、『身体にかかる圧力が高まれば高まるほど、眠気が発生しやすくなる』のは、一体なぜなのでしょうか?

 

人間の心理状態から考える

色々と考えた結果、自分はここでは、人間の心理状態に着目することにしました。

身体に圧力がかかっている状態は、いわば、身体が外敵から守られている状態であるといえます。

半袖半ズボンだけを着用しているときよりも、厚手の布団にくるまっているときの方が明らかに外敵に対する「物理的な防御値」は強い(RPGチックな言い回しですね……)です。

 

潜在意識で生じる「安心感」がカギ!?

そのため、潜在意識で「安心感」が生じている「安心感」があるからこそ、身体は必要以上に強張らず、適度に脱力でき、睡眠に適した状態に近づくのではないか……

と思うのです。

先ほど「冬はふわふわで触り心地が良い素材だから、眠りやすいのではないか」みたいなことを書きました。これも「安心感」と関連しているのではないでしょうか。

ふわふわで触り心地が良い素材を用いていると、リラックスでき、この側面でも「安心感」が生じることになります。この要素も関連してくるから、冬はより気持ち良く眠れるのかもしれませんね。

あとがき

まだまだ考察に過ぎない部分が多いので、「こんな経験があったよ!」であったり、「ここはそうではなく、こう考えた方が良いのではないか?」という部分があったりすれば、教えていただけると幸いです!

眠たいときは、この仮説に従って少し身の回りの環境を変えてみれば、眠気をある程度コントロールすることが可能なので、気に入った方は日々の生活にこの仮説を取り入れてみてください!

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