【論文】筋トレが長生きにつながる可能性!?

健康

1 概要

 今回は、寿命の短縮を防ぐ方法について言及した論文をご紹介する。

 その論文から抽出できる事項について、結論から話すと、筋トレを一定時間以上行うと、老化防止に役立ち、ひいては、寿命が伸びる可能性がある、ということだ。

 今回参考にした論文は、Telomere Length and Biological Aging: The Role of Strength Training in 4814 US Men and Women だ。

2 論文の切り出し

 結論部分には、このようなデータが載っている。

 筋トレの時間が週に10分間長くなるにしたがい、テロメアの長さに関して、平均で6.7塩基対の延長が見られると。

 数字を使わずに簡単に言い換えれば、筋トレの時間を長くすれば、テロメアの短縮が回避できるということだ。

3 論文のデータからいえること

(1) テロメアの通常の短縮速度を踏まえると?

 本論文によれば、テロメアは、通常の人は、1年間に15.47塩基対の短縮が見られると言われている。

 これまでに挙げたデータが正しいと仮定すれば、週に行う筋トレの時間が10分長くなるにしたがい、約0.43年分(6.7÷15.47)の寿命短縮を回避することができるということだ(テロメアの長さが寿命と関連するという説を前提とする)。

(2) 理解に際して注意すべき点

 これはあくまでも、筋トレをする「習慣があった結果」、生涯を通して幾年かの寿命短縮を回避することができると見込まれるということだ。

 今週10分間筋トレをしたからといって、即座に約0.43年分の寿命短縮を回避することができるわけではない点に注意すべきである。

 また、ここで述べているのは、テロメアの短縮を回避するという点のみである。テロメアの長さを伸ばすという意味はまったく含意していない点に留意されたい。

 さらに、本論文では、自分が読んだ限りでは、どのような強度の筋トレを行えばどのような結果の差が生じるかという点には言及されていない。この点は、今後の研究を待とう。

(3) 評価・まとめ

 例えば、毎週90分間筋トレをする人は、筋トレをしない人と比較して、約3.87年分(0.43×9)の寿命短縮を回避することができる可能性がある。これは重視するに値するデータだ。

 アンチエイジングに取り組む人は、筋トレの効果にテロメアの短縮を防ぐ効果がある可能性を意識してみれば、日々の筋トレのモチベーション維持に役立つかもしれない。

4 【応用編】筋トレがテロメア短縮を防ぐ理由

 論文の中では、筋トレがテロメアの短縮を防ぐ可能性がある理由が考察されている。

 それは、次のようなものである。

 筋トレによって、代謝が上がり、脂肪の減少が見られ、心血管が健康なものに近づく。その結果として、細胞の劣化が抑えられる

(1) 本論文の趣旨

 ここからまず言えることは、筋トレによって代謝を向上させ、脂肪を落とし、心血管を健康的な状態に維持することによってテロメアの短縮を防ぐことができるかもしれないということ。

(2) 本論文を応用すれば……?

 さらに言えることは、筋トレでなくとも、代謝の向上、脂肪の燃焼、心血管の健康の向上につながる行動をしていけば、テロメアの短縮を防ぐことができるかもしれないということだ(仮説)。

 普段からよく動いて体温を高い状態にキープしたり、お風呂に入って深部体温を上げたりなど、テロメアの短縮につながるかもしれないことは無数にある。

 アンチエイジングを実現するには、この辺りの視点も取り入れてみると良い。そのことが再確認できたといえよう。

タイトルとURLをコピーしました